さよならのしかた、捜索中

ちょっとおかしかったかもしれない身内とどう離れようか考え中の20代女の日記

現実の貧乏って?

高校生の時、花より男子の再放送を見た時、牧野つくしの入浴シーンに入浴剤入ってたっぷりお湯が張られた風呂に浸かってるなんて本当は貧乏じゃないじゃんとか思った。

現実にお金のない家庭なら1度はあるだろう、ライフラインが滞納で供給停止される状況。
ドラマでは描かれない本物の貧困。
我が家は花より男子の牧野家とは違い、父は地方公務員。世間からしたらまともな比較的しっかりした職業である。
そして母も週五でパートに出ていた。
にも関わらず、だ。
高校時代、電気、ガス、水道が止まる生活を経験した。
全部同時にではさすがになかったけれど、ガスに至ってはひと月半ほど止まっていて、その間お風呂は水、料理はホットプレートでしのいでいた。
八月末から10月初旬。比較的暑い時期とはいえ冷たさと寒さと何より虚しさが襲った。
その後冬場に水道が一週間程度止められたことがあったのだけど、その間は祖母がハマっていて我が家にも分けてくれていたバカ高いペットボトルの海洋深層水を飲み、2日に1回くらいスーパー銭湯に行っていた。
この海洋深層水の代金が現金で貰えてたらとか思ったし、家族4人が入湯できる金があるなら水道代払ってくれよ、と喉まででかかったけど言えなかったw
(ちなみに電気は代替がきかないからか止まった瞬間に収納して復活してた...最初から払えや感)

それでも実家は貧困家庭にはデータ上分類されないんだろうね。
子供の頃は自分の家しか見えないから、他の家のお父さんはもっと高給取りなんだと思っていたけれど、無理やり進学した大学時代、奨学金の申請で気づいた。
日本学生支援機構奨学金、無利子のものには高校時代の成績の他に所得制限があるのだけれど、いざ両親の源泉徴収を取り寄せたら無利子のものはギリギリ借りられないラインであった(まぁそもそも高校の成績はよくなかったけど)。

そっか、うち低所得とまでは言えないんだ、と疑念だったものが確信になった。
高校1年の時、お金がないから部活やめます(消耗品購入ができなかったのと年間数千円の部費が未納だったのが肩身が狭くて)と言った時に担任にどうしてそんなにお金が無いの?減免制度もあるよ??と言われたのを思い出す。
当時の私は結局減免制度に申請さえしなかった。薄々、所得の問題ではなく、親の素行で貧困家庭と化していることに気づいていたから。
結局、学校に納入するお金はアルバイトをして自分で工面した。


そして実家を出て一人暮らしして気づいたけど、そうそう直ぐにライフラインは供給停止しない。結構滞納しないと。

お湯のでない風呂に入っていても、支援されるような貧乏ではない。


貧乏ってなんだろう。