さよならのしかた、捜索中

ちょっとおかしかったかもしれない身内とどう離れようか考え中の20代女の日記

今年も花粉症が出てきて思い出したこと。

最初このブログという掃き溜めを作った時は、腹の立つ毒の一つひとつを順番に整理して書いていこうと思っていた。

でも人間の怒りってそんな簡単で理路整然と棚に納まってはいないんだなと。

ふとしたところであのころ消化できなかった怒りがふつふつと沸いてきたりする。

沸いた怒りを一つひとつ消化して行った方がいいのかもしれないと思った。


先日花粉症対策のため空気清浄機を購入した。

それをきっかけに思い出したこと。



花粉症は小学校5年になる春に突然やってきた。

窓を開けると目が猛烈にかゆい。鼻は詰まったり壊れた蛇口のように流れ出たりを繰り返し。

これが世にいう花粉症か!と思ったのを覚えている。

そこそこ仲の良かったクラスメイトが既に花粉症だったので、彼に親近感を覚えたりもした。

発症してから15年余り。

振り返ればいちばん症状がひどかったのは中高6年だなと。

花粉症の症状がピークだった数年間、目を開けているのも辛くて、家の中にいても誰かが玄関や窓を開けた瞬間症状が悪化する。しかし開いてなくても症状は続く。部屋の中でさえ普通の人の外の状態よりひどい感じ。一番マシなのは風呂だったけど風呂でさえゼロにはならない。

常に鼻をかんでいるから耳も痛くてよく聞こえない状態。喉や他のところにも悪影響があって、もはや悪質な風邪のようだった。

現在の私もそれなりに強い鼻炎と目の炎症を起こすのだけれど、当時を思うと全然軽いかなとか思ったりする。



この花粉症から思い出したこと。

やっぱり弟と私で扱い違ったかも、というところと、やっぱりうちの親に私に対する情は薄かったのかもしれないというところ


私の弟は乳児期に大病をしたのもあり、幼少期は呼吸器が弱かった。軽い喘息持ちだった。

そのため部屋には空気清浄機が置いてあり、常に稼働していた。が。

私が花粉症MAXの頃には彼の病弱が落ち着き、そこには数年間で汚れ切っているつけた方がいいのかつけない方がいいのか微妙な空気清浄機が。

乳幼児だった可愛い男児と中学生女子じゃ母親にとって可愛さも庇護欲も雲泥の差だったんだろうな...

花粉症のために買い替えようとかそんなことが起こるはずもなく。



花粉症の人にしか分からないのかもしれないけど、自宅だけでも症状を抑えるにはいかに部屋の中に花粉を入れないかが重要である。

だが、母は頑なに洗濯物を外干し。

生乾きの臭いがすると嫌がられるからとのこと。

どれだけお願いしてもタオル類も外だったので、タオルで顔を拭いた瞬間花粉症爆発である。

後から洗濯物が出れば水が無駄とキレるような人が、自分の分だけ別洗いなんてしたら怒るだろうなと怖くて出来なかったし、自分の分だけ中に干したところで家人のものを外から部屋の中に取り込んだらそこは花粉パラダイス。

そして洗濯物を取り込め、はたまた畳めと命ぜられることも多く。

花粉まみれのものを目を真っ赤にしながら畳んでいた。

弟の身長が伸び、高い物干しに手が届くようになると、彼には人情があったようで私に代わって洗濯物を取り込んではくれたが、高校生女子と小学生男子では畳んだ時のクオリティが違いすぎて、畳む方はやらざるを得なかった。

やらせるならせめて部屋干しにしてくれ、そんな願いは最後まで届かない。


弟が小さい頃は風邪をうつされて帰宅すると怒られるというか当たり散らされるというか。

その風邪がうつった弟を思うとピリピリするのがわからないのではないのだけど、風邪をうつされるって、しかも当時小学生の私には不可抗力な部分。

それを怒っていたくせに、花粉はガンガン部屋の中に入れる。


タオルも自分の分だけ部屋干しにしたいくらいだったけど、バスタオルは洗うのが面倒だからとフェイスタオルで入浴後体を拭くルールがまかり通るような家で、自分用のフェイスタオルを別にするなんてできずw

渡されていたのはアイボンと鼻うがいとだっさい花粉メガネ。

部屋の中に花粉がうようよしているので、目や鼻を洗ったところで5分と持たなかった。



実家を出て今は思う存分部屋干しをしている。

カーテンを閉め切った(開けたところで日が当たらない)狭い部屋に所狭しと干すけど臭ったりはしない。

その甲斐あってか当時のように部屋の中まで外同様の症状が出るようなことは無い。


あと、時々八つ当たりをされ要らないかもしれない子どもとして育って麻痺していたのかもしれないのだけど、同居人(花粉症なし)が花粉症で鼻をかんだり目薬をさしたり、外出前念入りに花粉を避けるスプレーをかけたりしている私を見て、可哀想と心配そうにみてくるところに驚いた。

昨年の花粉の終わり頃に同居を初め、来シーズンは空気清浄機を導入しようと話していたのもあり、今シーズン購入した。


そうか。花粉症じゃないから彼らは私の辛さがわからなくて意地悪を無意識にしている、のではない。普通の愛情を持った人なら可哀想とか思うんだなと。



もらえなかった情を他人からもらうことで、やはり彼らには情がなかったのかもしれないという確認作業がひとつひとつ進んでいくのだろうと思うと微妙な気持ちになる。

ただ、情などなかったと確信していくことで、彼らを諦めることに対する罪悪感は薄れるのかもしれないと思うとそれはそれでいいことかな。